週末に出かけた「博多織新作発表会 博多織求評会」。

会場は博多織発祥の地といわれる、萬松山 勅賜承天禅寺。
この期間だけ一般にも公開される由緒あるお寺です。

なぜ萬松山 勅賜承天禅寺が博多織発祥の地といわれているかというと、
その昔、承天禅寺の聖一国師(しょういちこくし)と共に中国・宗に渡った
満田弥三右衛門(みつだ やざえもん)が織物の技術を持ち帰ったのが
始まりといわれているからだとか。

その場所が今も美しく保存されていて、この時期は本当に紅葉が
きれいなのです。
紅葉

そして、この境内の中の建物で開催されていたのが、
博多織の新作発表会。
博多織元の新作が集められ、人気投票が行われていました。

たくさんんの帯、着尺が展示されていたのですが、
当日は黄砂の影響でちょっと暗かったため、
折模様がきれいに見られないのが残念でした。

楽しかったのは、第2会場!
博多織の文化を継承しようと、若者を対象に開講されている
「博多織デベロップメントカレッジ」の生徒の作品が展示されていたのですが、
この作品がいい!!のです。

最初に私たちが目を引かれたのは、河野未来(かわの みく)さんの作品。
miku-sakuhin
賞を取っていた帯は、「波の花」と名づけられた美しい1本。
ダイビングを始めた友人から見せてもらった海の写真に
インスパイアされて、青のシリーズを展示していました。
kawano-miku mini
















帯の後ろの着尺も彼女の作品。
この青の格子もいい

この格子の着物なら、白い献上を締めるときれいでしょうね~。
写真右が作者の河野未来さんです。

そして、もう1つ目を引いた作品を織り上げていたのが、
上野真由さんの作品。
上野さんは河野さんよりも先輩にあたります。
来年2月23日からは鈴懸本店で友人との個展を開催予定とか。

ueno-mayu-mini
上野さんは福岡県知事賞や市長奨励賞などを受賞。
帯は、真ん中の白地に墨文字風の斬新なデザインのもので、
これが我々の目をひきました。

織り地もこったかのこ風で、しっかりした風合いでした。
背の高い女性が粋なきものにこの帯を締めたらかっこいいでしょうね~。

そんな2人の若い才能と、未来への希望あふれる瞳を見ると、
こちらまで元気になれるような1日でした。

2人とも、頑張ってね!